門司港レトロ
もじこうれとろ □福岡県北九州市





<名建築群と、港風情にあふれた街。>
門司港レトロは、明治から昭和初期にかけて栄えた国際貿易港の歴史を今に伝える観光地です。国の重要文化財であるJR門司港駅をはじめ、趣のある歴史的建造物が多数点在しています。関門海峡に映える跳ね橋や、絶景を一望できる展望室など、魅力が満載。本記事では、門司港レトロの魅力やアクセス、そして実際に訪ねて分かったおすすめ情報などを詳しく紹介します。
所要時間:60〜120分(街並み散策)
名建築群と、港風情にあふれた街。
明治時代から昭和初期にかけて国際貿易港、また大陸航路の客船の拠点として栄華を極めた門司港。諸外国から大勢の外国人が門司港を訪れ、ここは当時の日本では最先端と言っていいほど国際色豊かな街でした。瀟洒な洋館が建ち並び、景観的にも文化的にもハイカラな港風情にあふれた街。それは今の時代にも継承されていて、あらためてその価値に着目して観光資源として活用しようという大きな流れがあります。

国際貿易港として明治時代から昭和初期にかけて全盛期を迎えた門司には、今も当時の名建築や風土が色濃く残っている。


九州の陸の玄関口となるJR「門司港」駅。


街はさまざまな見どころに溢れている。
新旧の港町風情が、融合した景観。
その結果誕生したのが、門司港レトロです。門司港地区に残された歴史的建造物の修復や移築、また商業施設の誘致など、1988年からその整備がはじまりました。その後北九州市が中心となり、約7年をかけてエリア全体の再構築が完了。1995年に「門司港レトロ」という名称で新たな観光地として再スタートしました。新旧の港町風情が融合した、他にはない景観は観光客の心を捉えて、門司港レトロは着実に人気観光地として知られるようになりました。

1988年から約7年をかけてエリア全体が整備され、1995年に「門司港レトロ」という名称で新たな観光地として再スタートした。


国の重要文化財に指定された「旧門司三井倶楽部」。


門司港レトロ名物の「焼きカレー」。
国の重要文化財、JR門司港駅。
実際に訪れてみると、その魅力はJR門司港駅に降り立った瞬間に感じ取れます。日本で初めて現役の駅舎として国の重要文化財に指定されたこの駅は、大正時代の1914年に建てられた建物はもちろん、構内の内装やサービスにも古き良き時代の雰囲気を纏っています。薄暗いのに明るいノスタルジック、まるでタイムトリップしたような駅舎に迎え受けられて、門司港レトロの世界へと入ってゆきます。

1914年に竣工し、日本で初めて現役の駅舎として国の重要文化財に指定されたJR「門司港」駅。


その壮麗な佇まいは門司港レトロのシンボル。


時が止まったかのようなノスタルジックな世界。
最盛期を彷彿とさせる、名建築群。
見どころのひとつは、門司港レトロに見られる数々の歴史的建造物。国の重要文化財である「旧門司三井倶楽部」、赤煉瓦が美しい「旧門司税関」、独特の意匠が印象的な「旧大阪商船」、現役のレトロビル「JP門司港ビル(旧門司郵船ビル)」、1891年築の旧九州鉄道本社を本館として使用する「九州鉄道記念館」、国の登録有形文化財で現役の「門司区役所」などなど、国際貿易港として繁栄した最盛期を彷彿とさせる名建築が集積してます。

門司港レトロのスポットそれぞれにパンフレットが配られていて、集めてみるのもまた楽しい。


独特の意匠と尖塔が印象的な「旧大阪商船」。


「旧門司三井倶楽部」は角度が揃った切妻屋根も見どころ。


今も現役のレトロビル「JP門司港ビル(旧門司郵船ビル)」。


100年動いているエレベーターは必見。
街として、統一感のある風景。
また門司港レトロ整備で新たに造られた名所も。中国の名建築を再現した「大連友好記念館」や門司港観光の拠点となる「プレミアホテル門司港」、関門海峡に映える跳ね橋「ブルーウィングもじ」など、いずれも門司港レトロ独特の景観に融合するようにデザインされ、街として統一感のある風景を描き出しています。
さらに「海峡プラザ」や「おみやげかいもん市場」などの商業施設も充実。門司の土産物はたくさんあるし、バナナ叩き売り発祥の地とされる門司港のキャラクター「バナナマン」も人気を集めています。そして門司港のご当地グルメ「焼きカレー」。

門司港レトロの中心部にある「第一船だまり」。海と陸、過去と現在の接点とも言える場所。


中国の名建築を再現した「大連友好記念館」。


「海峡プラザ」などの商業施設も充実。
高さ103mからの絶景、門司港レトロ展望室。
そして本当におすすめなのが「門司港レトロ展望室」。港に建設されたタワーマンションの最上階が展望台になっているのですが、ここからの眺望がまさに絶景。31階のワンフロア全体が展望室で、高さ103mからのパノラマ眺望は圧巻。上に述べた門司港レトロの全てを見下ろし、また風光明媚な関門海峡、そこを行き交う多くの船舶、雄大な関門海峡や巌流島など、ありとあらゆるこの地の魅力を一望することができます。そして夕陽と夜景。門司港レトロ観光では必ず訪れたいスポットです。

高さ103mからのパノラマ眺望は圧巻の「門司港レトロ展望室」。ありとあらゆるこの地の魅力を一望できる。


タワーマンションの最上階に設置されている。


展望室から見下ろす第一船だまりと海峡プラザ。
丸一日でも、足りないほど。
長々と書いてしまいましたが、今回実際に門司港レトロに滞在できたのは3時間ほど。だから全然足りませんでした。丸一日でも足りないほど、門司港レトロには奥深い魅力があります。
そしてやはり、今までに紹介した見どころには必ず「海峡」の気配があります。窓から見える風景、散策中に感じる海の香り、しっとりと穏やかな海からの風。ここに海峡があるからこそ、門司港の全てが始まったことを感じずにはいられないのでした。

新旧の港町風情が融合した、他にはない景観は観光客の心を捉える。数あるレトロな建物めぐりは一番の魅力。


第一船だまりの入口にある「ブルーウイングもじ」。


関門海峡に面した跳ね橋として有名。
photo.
アクセスマップ
■公共交通機関でのアクセス
- JR鹿児島本線・山陽本線「門司港駅」北口・東口より徒歩約2〜5分。駅からすぐの好立地です。
- 平成筑豊鉄道レトロ観光線「九州鉄道記念館」「出光美術館駅」から徒歩3〜5分で、散策しながら訪れやすく便利。
- バス利用:西鉄バス「門司港レトロ(郵便局前)」停留所下車 徒歩約1〜2分。
- 北九州空港経由:空港リムジンバスで小倉駅(33~49分)、JR鹿児島本線で門司港駅下車 さらに徒歩。
- 福岡空港・博多経由:地下鉄+JR在来線で博多〜小倉 約1時間30分、新幹線利用は博多→小倉 約16分+乗換15分。
- フェリー利用:新門司港から無料送迎バス(20分)→JR門司駅 → 門司港駅 → 徒歩。
■車でのアクセス
- 九州自動車道「門司IC」または「門司港IC」で降りた後、一般道で約5〜8分。
- 北九州高速 春日ICからも一般道で約5分。
- 駐車場:エリア周辺に複数の民間有料駐車場あり(海峡プラザ/郵便局前など)。
詳細情報
名称 | 門司港レトロ |
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所在地 | 福岡県北九州市門司区港町 |
問い合わせ先 | 093-321-4151 | 門司港レトロ総合インフォメーション |
休業日 | - |
料金 | - |
駐車場 | - |
公式サイト | https://mojiko-retoro9.jp/ |
wikipedia | https://ja.wikipedia.org/wiki/門司港レトロ |
食べログ | - |
トリップアドバイザー | https://www.tripadvisor.jp/Attraction_Review-g303160-d1309745-Reviews-Mojiko_Retro-Kitakyushu_Fukuoka_Prefecture_Kyushu.html |
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