甲賀寺跡
こうかでらあと □滋賀県甲賀市




<大仏は、この地に築かれるはずだった。>
紫香楽宮の造営と並行して大仏建立が計画された「甲賀寺跡」は、森の中に金堂・僧坊・塔院などの礎石が点在する古代寺院跡。東大寺に通じる伽藍配置や陶器製狛犬も見どころ。古代史ロマンに浸れる静謐な場所です。本記事では、甲賀寺跡の見どころやアクセス、実際に訪ねて分かったオススメ情報などを詳しく紹介します。
所要時間:15〜30分(散策)
大仏は、この地に築かれるはずだった。
聖武天皇のいわば気まぐれで、目まぐるしく都が変遷した奈良時代中期。平城京から恭仁京、難波京を転々としたあとにたどり着いたのが紫香楽宮です。それも恭仁京時代に離宮として建設を始めたのに、745年にまるで思いつきのように紫香楽宮を新しい都に昇格。しかし遷都後に天災や疾病が相次いだため数ヶ月で紫香楽宮は打ち捨てられ、結局平城京に戻ったという激動の5年間でした。
その紫香楽宮跡を訪ねた際に、特に印象に残ったのが今回ご紹介する甲賀寺跡です。

紫香楽宮跡を訪ねた際に、特に印象に残ったのが甲賀寺跡だった。

甲賀寺跡は小高い丘を覆う森の中にある。

森の中を縫うように遺構が見られる。
かつては紫香楽宮の内裏跡と考えられた。
甲賀寺跡はこんもりとした丘を覆う森の中にあります。その入口には「紫香楽宮跡」という石碑が堂々として建っています。これは最近になるまで紫香楽宮跡の内裏がこの場所にあったと推定されていたから。でも1980年の調査でそれは別の場所にあったことが明らかになり、この森に包まれた一帯は大きな寺院跡と判明したのです。
紫香楽宮の造営と並行して甲賀寺の建立も進められていましたが、廃都とともに中断。その後近江国分寺に転用されたという説が有力です。

最近になるまで紫香楽宮跡の内裏がこの場所にあったと推定されていたが、1980年の調査で大きな寺院跡と判明した。
聖武天皇が、大仏造立の詔を出した寺。
では甲賀寺とは何だったのか。それは、今では奈良の東大寺にある盧舎那仏像すなわち大仏が、元々はこの場所で造られるはずだった寺なのです。聖武天皇が大仏造立の詔を出し、そのために造営されていたのが甲賀寺でした。だからもし平城京に再び遷都することが無ければ、大仏はこの地に築かれるはずだったのです。
そんな甲賀寺ですが、今ではいくつかの遺構を残すのみ。それも深い森に囲まれてひっそりと存在しています。

東大寺にある盧舎那仏像すなわち大仏が、元々はこの甲賀寺で造られるはずだった。
森の中に、礎石が点在する。
駐車場から少し歩けば、金堂跡のほか僧坊跡・経堂跡・鐘楼跡・塔院跡などの礎石が点在しています。礎石の数は全部で330以上あるそうで、どれも程度良く保存されていて見ごたえがあります。森の中ですが伽藍配置もよく分かり、これは東大寺とよく似た配置なのだそう。遺跡という雰囲気が強く感じられ、はるか1300年前のことがありありと偲ばれます。
また最も大きな金堂跡には「紫香楽宮」と扁額の掛かった鳥居と社殿が築かれています。社を守る狛犬が陶器製なのも、この地域の特徴がよく現れていました。

金堂跡のほか僧坊跡・経堂跡・鐘楼跡・塔院跡などの礎石が点在しており、はるか古代へのロマンを掻き立てる。

小さな神社が祀られている。

最初に見られる遺構「中門跡」。
photo.
アクセスマップと交通アクセス
■公共交通機関でのアクセス ― 紫香楽宮跡(甲賀寺跡)
- 信楽高原鐵道/信楽線「紫香楽宮跡駅」:
- 下車徒歩約20分。
- 信楽高原鐵道「雲井駅」:
- 雲井駅から徒歩約15分。
■車でのアクセス ― 紫香楽宮跡(甲賀寺跡)
<- 新名神高速道路「信楽IC」より車で約10分。
- 駐車場あり。
詳細情報
| 名称 | 甲賀寺跡 |
|---|---|
| 所在地 | 滋賀県甲賀市信楽町黄瀬 |
| 問い合わせ先 | 0748-69-2250 | 滋賀県甲賀市教育委員会事務局 歴史文化財課 |
| 休業日 | - |
| 料金 | - |
| 駐車場 | 無料駐車場 |
| 公式サイト | https://shigaraki-fun.com/shigarakigushi |
| wikipedia | https://ja.wikipedia.org/wiki/甲賀寺 |
| 食べログ | |
| トリップアドバイザー | https://www.tripadvisor.jp/Attraction_Review-g1023574-d8149160-Reviews-Remains_of_Shigarakinomiya-Koka_Shiga_Prefecture_Kinki.html |
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情報更新日:2026年1月




