ポートライナー
ぽーとらいなー □兵庫県神戸市





<実は世界初の、自動無人運転システム。>
神戸の人工島「ポートアイランド」の交通を支える「ポートライナー」。実は世界で初めて実用化された自動無人運転システムを持つ公共交通機関です。最前席からの眺望は爽快で、ジオラマのような神戸の街や、神戸大橋を渡る景色は格別。都市の未来を感じさせる、ユニークな乗り物です。本記事では、ポートライナーの魅力やアクセス、そして実際に訪ねて分かったオススメ情報などを詳しく紹介します。
所要時間:30〜45分(乗車)
実は世界初の、自動無人運転システム。
神戸市中央区の沖合に造られた人工島、ポートアイランド。1976年に完成し、現在では多数の大企業本社や15,000人が暮らす大規模団地が広がります。また神戸空港が開港した後はその経由地として、また近年では巨大な物流施設や大学の誘致も盛んで、常に次の時代へ進化し続ける場所でもあります。
そしてそんなポートアイランドの交通を支えているのが「ポートライナー」です。本州側の三宮駅を始発駅として、神戸港を渡ってポートアイランドへ、さらにその先の神戸空港まで。島の住民にとってはごく日常の交通手段かもしれませんが、ポートライナーに乗ってみると神戸らしい風景やその歴史に触れることができました。

多数の大企業本社や15,000人が暮らす大規模団地が広がるポートアイランド。この島の交通を支えているのが「ポートライナー」。


街開き5年後の1981年に開通した。


「神戸商工貿易センタービル」をかすめて走る。


車内から見える「神戸震災復興記念公園」。


ポートアイランドでカーブを描く高架。
車窓には、神戸らしい風景が広がる。
ポートライナーというのは愛称で、「神戸新交通ポートアイランド線」というのが正式名称です。三宮駅からポートアイランドへ渡ってから、島内をループして三宮へ戻る路線と、ループせずに神戸空港へ向かう路線があります。ループ線はポートアイランドの完成、さらに「神戸ポートアイランド博覧会(ポートピア'81)」の開催と同じく1981年に開通。一方の神戸空港線は開港と同じく2006年に開通しました。今では1日に約55,000人が利用するというポートライナー。平日の通勤時はかなり混雑するようですが、今回は日曜日の昼間にのんびりと乗ってみました。

1日に約55,000人が利用するというポートライナー。車窓からは神戸港や六甲山など、神戸らしい風景が楽しめる。


「北埠頭」駅行きと「神戸空港」行きの2路線がある。


ポートライナーの車窓から見る「六甲アイランド」。


大型クルーズ船も寄港する「神戸ポートターミナル」。


ポートアイランド側にも船が停泊している。
遮るもののない、最前席の展望は爽快。
ポートライナーは自動無人運転の公共交通機関です。今ではよく見られるシステムですが、この方式を世界で初めて実用化したのが実はポートライナーなのです。当然車両の先頭は座席になっていますし、この日は運良く席が空いていたので座れました。
遮るもののない前面の展望は爽快です。景色の先へ真っ直ぐに伸びる軌道、急カーブで直角に街を曲がる軌道、神戸大橋手前で左右にうねるような軌道。ループ線はポートアイランドを一周するわけなので、まるで島内を見物するような乗り心地です。

ポートライナーは「世界初」自動無人運転の公共交通機関。当時世界最先端の技術が詰まった新交通だった。


ポートライナーの車内。


車両の先頭も座席になっている。


軌道は場所によって起伏がある。


ゴムタイヤの車輪で走るため、鉄レールはない。
ジオラマの街を、駆け抜けるような。
「市民広場」駅が、ループして三宮に戻るか、直進して神戸空港に向かうかの分かれ道となっています。ポイントでは軌道脇のガイドが動いて、それに沿ってタイヤが動いて方向を変えていきます。車輪はゴムタイヤのため快適。半分おもちゃみたいで、なんだか子供心が蘇る気がします。自分が作ったジオラマの街を縫ってプラレールを走らせているみたいで。ポートアイランドを歩いていても、頭上を音もなく駆け抜けて行くポートライナーには、どこか未来感のようなイメージも湧いてきます。

ループして三宮方面へ向かう線と神戸空港へ向かう線の分岐ポイント。ガイドレールが動いて左折と直進を切り替える。


車両先頭付近からの眺め。


最前席から見た、「南公園」駅手前からの風景。


団地や工場の間をすり抜けるように進む。


ループ線に入った車両が向かってくる。
おすすめの景色がある、「中公園」駅。
ポートライナーの駅でおすすめなのはポートアイランドに渡ってひとつめの「中公園」駅。駅のホームからの眺めが素敵です。北側には神戸の街並みと六甲の山並みが見えるのですが、その手前に真っ赤な神戸大橋。ポートライナーの軌道も絶妙なカーブを描いて神戸大橋に寄り添う「ポートピア大橋」を渡ってゆきます。実際に乗車していても、この海を渡る区間からの景色が最もおすすめです。
実は普段から神戸空港を使う時を中心に時々乗っていましたが、あらためて観光気分で乗ってみるだけで多くの魅力を再発見できたポートライナーでした。

ポートアイランドに渡ってひとつめの「中公園」駅からの神戸大橋方面の眺めはおすすめ。


ポートアイランドの玄関口でもある「中公園」駅。


六甲の山並みを背景に走るポートライナー。
photo.
アクセスマップ
■公共交通機関からのアクセス(ポートライナー三宮駅)
- JR・阪急・阪神・地下鉄「三ノ宮駅」東口改札を出て右へ直進し、JR西口エリアを通過、連絡橋を渡り、階段・エスカレータで2階ホームへ(徒歩約2~4分)。
- 地下鉄海岸線「三宮・花時計前駅」から地下通路で連絡、案内表示に従い階段またはエレベータで2階改札へ。(徒歩約5~7分)
詳細情報
名称 | ポートライナー |
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所在地 | 兵庫県神戸市中央区 |
問い合わせ先 | 078-302-2500 | 神戸新交通株式会社 |
休業日 | - |
料金 | - |
駐車場 | - |
公式サイト | https://www.knt-liner.co.jp/ |
wikipedia | https://ja.wikipedia.org/wiki/神戸新交通ポートアイランド線 |
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