入船山記念館
いりふねやまきねんかん □広島県呉市




<呉の歴史と文化、成り立ちを肌で感じる。>
広島県呉市にある「入船山記念館」は、旧日本海軍の歴史と文化を今に伝える人気観光スポットです。国の重要文化財・旧呉鎮守府司令長官官舎をはじめ、海軍の街・呉の成り立ちを体感できる貴重な建物や資料が点在。歴史的建築や展示に触れながら、静かな公園内を散策できるのも魅力です。本記事では、入船山記念館の見どころやアクセス、実際に訪れて分かったオススメ情報などを詳しく紹介します。
所要時間:60〜120分(見学)
呉の歴史と文化、成り立ちを肌で感じる。
明治22年に呉鎮守府が置かれ、終戦まで旧日本海軍の重要な拠点だった呉。当時世界最大の戦艦「大和」が建造されたことでも有名です。佐世保や横須賀、舞鶴と並んで鎮守府と海軍工廠が置かれ、まさに海軍の街として発展してきました。また今でも海上自衛隊の拠点として、その歴史を刻む街。
そんな呉の歴史を凝縮したようなスポットが、「入船山記念館」です。呉駅から南東へ徒歩10分ほど、旧海軍や海上自衛隊の施設が建ち並ぶエリアの一角、入船山公園の中にあります。

明治以降、海軍の街として発展してきた呉の街。その歴史が凝縮されているのが美術館通りにある「入船山記念館」。

小高い入船山一帯が整備されている。

呉市のキャラクター「呉氏」と一緒に。

一番の見どころは「旧呉鎮守府司令長官官舎」。

豪華な内装や調度品は一見の価値あり。
敷地内には、歴史を感じる森が広がる。
日本の道100選にも選ばれている「美術館通り」に面して入口があります。敷地内には歴史を感じる森が広がり、その森に包まれるようにしていくつかの建物や記念物が点在しています。どれも呉が軍港として発展し始めた頃の面影を纏っており、その歴史に触れられる場所です。
詳しく紹介する前に、敷地内を清掃していたスタッフの方に聞いた話を。曰く、かつてこの場所には703年の創建以来1,200年に渡って亀山神社が鎮座していましたが、呉鎮守府が開かれた時に海軍に接収され遷座を余儀なくされたそう。その方は「負の歴史」とおっしゃったのが印象的でした。

敷地内には歴史を感じる森が広がり、その森に包まれるようにして歴史的な建物や記念物が点在している。

旧海軍関係資料を中心に展示する「郷土館」。

呉が舞台の名作アニメ映画ポスター。
国の重要文化財、「旧呉鎮守府司令長官官舎」。
さて、入船山記念館での一番の見どころは「旧呉鎮守府司令長官官舎」です。呉鎮守府の開庁とともに軍政会議所兼水交社として建てられ、後に司令長官の官舎となりました。1905年の芸予地震で倒壊しますが、その後建て直されたものが現在の建物。今では国の重要文化財に指定されています。
特徴的なのは洋館と和館が合体していること。廊下で繋がっていて、洋館は会合や迎賓に使われ、和館は長官とその家族や使用人が暮らす居宅として使われていました。終戦とともに使われなくなりましたが、1967年から一般に公開されています。

「旧呉鎮守府司令長官官舎」は呉鎮守府の開庁とともに軍政会議所兼水交社として建てられ、後に司令長官の官舎となった。

今では国の重要文化財に指定されている。

洋館は会合や迎賓に使われた。

内装や調度品は息を呑むほどに美しい。

和館は長官と家族などが暮らす居宅だった。
内装や調度品は、息を呑むほどに美しい。
洋館部は柱や梁を外観に表したハーフティンバー様式。古典的な木造洋館の雰囲気です。そして建物内部が圧巻、今までで見た洋館の中でも一番豪華かもしれません。内装や調度品は息を呑むほどに美しく、応接室や食堂など贅を尽くした空間が見学できます。また日本の伝統工芸品である「金唐紙」の壁紙が張られているのも特徴。凹凸のある質感とデザインは見ごたえがあります。
和館部は逆にかなり質素な造り。清掃担当の女性がよく見ると波打っている縁側の窓ガラスは明治38年のものだと教えてくれました。

洋館は柱や梁を外観に表したハーフティンバー様式。館内は豪奢な雰囲気で、特に応接室や食堂などは贅を尽くした空間。

緑と光を取り込む応接室。

伝統工芸品である「金唐紙」の壁紙。

和館は逆にかなり質素な造り。

縁側の窓ガラスは明治38年のものだそう。
かつてのシンボル、「旧呉海軍工廠塔時計」。
敷地入口付近にある「旧呉海軍工廠塔時計」も見どころのひとつ。呉工廠の屋上に設置されていたシンボル的な時計で、内部にある親時計が動くことで4面それぞれにある子時計も同時に動くという「親子時計」です。また旧海軍関係資料を中心に展示する「郷土館」、呉要塞に置かれていた砲台の「旧高烏砲台火薬庫」、東郷平八郎がかつて使った建物を移築したという「旧東郷家住宅離れ」、また戦艦の大砲なども見ることができます。

「旧呉海軍工廠塔時計」も見どころのひとつ。内部にある親時計が動くことで4面それぞれにある子時計も同時に動くという。

呉工廠の屋上に設置されていたシンボル的な時計。

呉要塞に置かれていた「旧高烏砲台火薬庫」。

工廠跡から発見された12センチ高角砲。

敷地内には豊かな緑が広がっている。
文化的な香りが漂うのも特徴。
また「歴史民俗資料館(近世文書館)」では呉や海軍の歴史が学ぶことができるほか、時期によってテーマが変わる企画展を実施。この時は「進水式」を主題に、戦艦大和や空母赤城の進水式の様子と、式に使われた様々な道具や模型も展示されていて興味深いものでした。
敷地を接して「呉市立美術館」もあり、文化的な香りが漂うのも特徴。入船山記念館はまさに呉の歴史と文化、街の成り立ちを肌で感じられるスポットでした。

「歴史民俗資料館」では呉や海軍の歴史が学べる。この時は「進水式」を主題とした企画展で、道具や模型も展示されていた。

「歴史民俗資料館(近世文書館)」の外観。

精緻に作られた航空母艦の模型。
photo.
アクセスマップと交通アクセス
■公共交通機関でのアクセス ― 入船山記念館
- JR呉線「呉駅」:
- 徒歩で約13分。
- または、バスに乗り「入船山公園」または「眼鏡橋」バス停で下車後、徒歩で数分。
■車でのアクセス ― 入船山記念館
- 広島呉道路「呉IC」:
- 車で約5分。
- 駐車場:
- 市営入船山公園駐車場をご利用ください(122台収容、有料)。
■開館時間・休館日 ― 入船山記念館
- 開館時間:9:00〜17:00
- 休館日:毎週火曜日(祝日の場合は翌日休館)、年末年始(12月29日〜1月3日)
詳細情報
| 名称 | 入船山記念館 |
|---|---|
| 所在地 | 広島県呉市幸町4-6 |
| 問い合わせ先 | 0823-21-1037 | 入船山記念館 |
| 休業日 | 毎週火曜日(ただし祝日・休日の場合はその翌日)・年末年始(12月29日〜1月3日) |
| 料金 | 一般:250円、高校生:150円、小・中学生:100円 |
| 駐車場 | 有料駐車場 |
| 公式サイト | https://irifuneyama.com/ |
| wikipedia | https://ja.wikipedia.org/wiki/入船山記念館 |
| 食べログ | |
| トリップアドバイザー | https://www.tripadvisor.jp/Attraction_Review-g1022430-d2032281-Reviews-Kure_City_Irifuneyama_Memorial_Hall-Kure_Hiroshima_Prefecture_Chugoku.html |
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情報更新日:2026年1月





