犬山城
いぬやまじょう □愛知県犬山市





<国宝五城のひとつ、現存する日本最古の天守。>
国宝「犬山城」は、現存する日本最古の天守を誇る名城で、国宝五城のひとつ。三層四階の望楼型天守から眺める木曽川や濃尾平野の絶景は圧巻です。戦国の歴史を刻む構造や、城下町との一体感も魅力。本記事では、犬山城の歴史や見どころ、アクセス、実際に訪れて分かったおすすめ情報を詳しく紹介します。
所要時間:45〜60分(見学)
国宝五城のひとつ、現存する日本最古の天守。
国宝犬山城の魅力は数え切れぬほどあります。望楼からの眺望、優美な天守、堅牢な城塞、城下町と一体となった城郭都市。現存12天守の中でも最も早くに建てられ、すなわち犬山城天守は現存する日本で最も古い天守。数々の戦乱を生き延びて、今に伝えるその歴史は450年以上になります。
個人的なことですが今回犬山城を訪れたことで「国宝五城」すなわち姫路城、彦根城、松江城、松本城、そしてこの犬山城を全て訪ねたこととなりました。また犬山城は「日本100名城」や国の史跡にも指定されており、その文化的価値を実感した旅でもありました。

犬山城天守は現存する日本で最も古い天守。天守台石垣は野面積という積み方で、高さは5メートルある。

「国宝五城」のひとつに数えられる。

「日本100名城」や国の史跡にも指定されている。
美しいフォルムと、風情に満ちた外観。
犬山城下町のメインストリート「本町通り」の先に犬山城天守を見た時、小高い緑の山上に聳え立つその姿の美しさに見惚れました。麓にある「針綱神社」と「三光稲荷神社」に参拝後、城山を少し登って本丸へ入ります。本丸から間近で見上げる天守もまた、均整の取れた美しいフォルム。野面積みの石垣の上に聳える三層四階の天守は、石垣を含めると約24mの高さがあります。いわゆる望楼型天守で、二層目の大きな入母屋破風の上に、四方を高欄に囲まれた最上層の廻縁が印象的です。また最上階の壁に装飾の意味で設えられた「華頭窓」も見どころです。

いわゆる望楼型天守で、二層目の大きな入母屋破風の上に、四方を高欄に囲まれた最上層の廻縁が印象的。

天守から南側の本丸を望む眺望。

天守最上階にある国宝指定書。
国境に位置した宿命と、その後の泰平の歴史。
全国に12城しかない現存天守である犬山城天守は、1537年に織田信長の叔父にあたる織田信康によって築城されました。北側に接する木曽川の対岸は美濃国。こちら側は尾張国であり、その両国の境界に位置する城でもありました。それゆえに戦国時代には幾多の激戦が繰り広げられ、そのたびに城主もめまぐるしく変わったといいます。江戸時代以降は世が変わり、1617年に成瀬正成が城主となって以降は9代まで成瀬家が勤めて明治時代の廃城を迎えました。全国の城が取り壊される中、しかし犬山城は最後まで残されました。さらに明治以降も犬山城は成瀬家が所有し、つい最近まで城主としてそれは続いてきました(2014年に公益財団法人犬山城白帝文庫に移管)。

1537年に織田信長の叔父にあたる織田信康によって築城された。美しいシルエットを描き出す天守。

戦国時代には幾多の激戦が繰り広げられた。

北側には雄大な木曽川が流れる。
あらゆる面で興味深い、犬山城の天守。
犬山城天守の内部も圧巻です。1階2階はそれぞれ「納戸の間」「武具の間」と呼ばれる大きな部屋があり、その四方を「武者走り」と呼ばれる廊下が取り巻いています。戦闘に備えた「付櫓」と「石落とし」もあり、戦乱の世をリアルに想像させます。3階4階は望楼型天守の特徴がよく表れた構造。成瀬氏の時代に改修されたそうで、特に4階は絨毯が敷かれていて印象的。でもこれ、江戸時代からもともと絨毯敷きだったそうなのです。また歴代城主の肖像画や国宝の認定書なども展示されています。

天守内に展示されている犬山城の模型。館内は戦乱の世をリアルに想像できる雰囲気に満ちている。

甲冑や史料の展示もある。

階段は急角度で狭いので注意が必要。

歴代城主の額装が飾られている。

2階にある「武具の間」と呼ばれる大きな部屋。
最上階からの、圧倒的なパノラマ眺望。
そして4階では四方に巡らされた「廻縁」からの眺望が楽しめます。廻縁には高欄が設けてありますが、想像よりも低いのでちょっと怖いくらい。しかしそこから眺められる360°の眺望はまさに絶景。北側の眼下には風光明媚な木曽川の流れ、西側から南側にかけては広大な濃尾平野とそこには名古屋の高層ビル群や岐阜城を擁する金華山なども見えます。また東側には日本の屋根へとつながる緑豊かな山並み。また足元には犬山城の曲輪と城下町、木曽川には犬山橋とライン大橋という名橋。都会の展望台とは違って、豊かな自然が織り交ぜられた眺望はやはり心を打ちます。そしてまさに味わえる、殿様気分。ちなみに廻縁があって実際に出られるのは、日本国内でこの犬山城と高知城だけなのだそうです。

天守の最上階からは開放感いっぱいの眺望が楽しめる。写真は見下ろす木曽川とライン大橋。

下層の瓦屋根も迫力がある。

四方に巡らされた「廻縁」から眺めを楽しむ。

北方の木曽川と犬山橋の眺め。

川向こうは岐阜県となる。
その姿は、まるで絵画や詩の世界のよう。
それから犬山城の美しさを一際よく感じられるのが、北側を流れる木曽川からの風景。城の背後は急峻な崖になっており、しかも雄大な木曽川の流れにほぼ垂直に落ち込んでいます。だから犬山城を木曽川から見るとまさに断崖となった山の上に聳え立ち、その姿はまるで絵画や詩の世界のよう。長江流域の丘上にあり李白の詩に歌われた名城になぞらえて、「白帝城」の別名があります。軍事的にも北側からは攻めることができない「後堅固の城」。その様子は「ライン大橋」からが最も美しく見えます。あるいは犬山橋から見る犬山城も本当に絵になります。

ライン大橋から望む犬山城。断崖となった山の上に聳え立ち、その姿はまるで絵画や詩の世界のよう。

木曽川上流側から見上げる犬山城。

夏の景色に美しく映える犬山城天守。
天守のそばに立つ御神木、「大杉様」。
というわけで歴史的にも建築的にも国宝という存在に相応しい犬山城。曲輪はまた緑に囲まれて美しく、春には約400本の桜が満開に、また秋には紅葉の名所として親しまれています。天守のそばには「大杉様」と呼ばれる木があり、かつて天守を超えるほどの高さだったとか。落雷や伊勢湾台風で枯れてしまったのですが、今でも注連縄が掛けられて御神木として大切に祀られています。

天守のそばに立つ「大杉様」と呼ばれる木。落雷や台風で傷む前は天守を超えるほどの高さだったという。
photo.
アクセスマップと交通アクセス
■公共交通機関でのアクセス
- 名鉄犬山線:
- 名鉄「犬山駅」西口から徒歩約17〜20分(城下町経由の散策ルートを楽しめます)。
- 名鉄「犬山遊園駅」西口から徒歩約15分で北側からアプローチ可能です。
- コミュニティバス:
- 「わん丸君バス」内田線利用で「城前広場」停下車、すぐ目の前(200円程度)。
■車でのアクセス
- 名神高速「小牧IC」/中央道「小牧東IC」/東海北陸道「岐阜各務原IC」よりいずれも約25分。
- 駐車場は市営の「犬山城第1〜第3駐車場」が利用可能。第1は城まで徒歩5分・140台、300円/1h、最大1,800円(特定日は高め)。
- 城下町周辺にも名鉄協商、ナビパークなどコインパーキング多数(徒歩3〜5分圏内)。
詳細情報
| 名称 | 犬山城 |
|---|---|
| 所在地 | 愛知県犬山市犬山北古券65-2 |
| 問い合わせ先 | 0568-61-1711 | 犬山城管理事務所 |
| 休業日 | 大人550円/小中学生110円 |
| 料金 | 12月29日~31日 |
| 駐車場 | - |
| 公式サイト | https://inuyama-castle.jp/ |
| wikipedia | https://ja.wikipedia.org/wiki/犬山城 |
| 食べログ | |
| トリップアドバイザー | https://www.tripadvisor.jp/Attraction_Review-g325580-d320121-Reviews-Inuyama_Castle-Inuyama_Aichi_Prefecture_Tokai_Chubu.html |
| LAST VISIT | 202506 |
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情報更新日:2026年1月





