さるぱぱ・高井田ラーメン

間違いない、高井田ラーメンの王道。

大阪唯一のご当地ラーメン、高井田ラーメン。高井田ブラックとも呼ばれる濃い醤油色をしたスープが特徴です（詳しくは「住吉」参照）。今回は近鉄の河内永和駅を降りてすぐにある「さるぱぱ」を訪問。周囲の落ち着いた町並みに目立ちすぎるほどの、鮮やかな黄色い軒先テントが目印です。「中華そば」と大きく書かれた自立式の看板もかなり目立っています。

「さるぱぱ」は大阪唯一のご当地ラーメン「高井田ラーメン」の人気店。鮮やかな黄色い軒先テントが目印。

目立つ黄色の外観と、明るい雰囲気の店内。

店内も外観の黄色を引き継ぎつつ、明るい雰囲気。それほど広くはなく、厨房の周りにＬ字のカウンター席のみ、8席ほどです。入店した時は運良く1席空いていてスムーズに座れましたが、その後は店内で待ちが出ていました。
お店は店主が1人で切り盛りされているようで、かなりお忙しい様子。でも染み込んだような身のこなしで、次々と高井田ラーメンが作られていきます。そして気さくで真面目なお人柄。これだけ忙しそうなのに、それを感じさせない余裕をお持ちです。

店内は厨房の周りにＬ字のカウンター席のみ8席ほど。メニューは定番の「中華そば」のほか、油そばの「力そば」もある。

2004年に創業したお店。

カウンターに置かれていた酒瓶。

定番はベーシックな、「中華そば」。

注文したのは、基本の「中華そば」。並サイズで650円というリーズナブルな設定です。それとおにぎりを。今まで高井田ラーメンを食べた経験から、絶対にご飯と合うはずです。他には丼が焼豚で埋め尽くされる「チャーシュー麺」と、ピリ辛がアクセントの油そば「力そば」が定番のメニューですが、見たところ全てのお客さんは「中華そば」を注文していました。

高井田ラーメンの王道ビジュアル。透明感のある「高井田ブラック」のスープは、飲み出したら止まらない美味しさ。

絶品スープと、相性抜群の極太麺。

さるぱぱの中華そばは、高井田ラーメンの王道です。鶏ガラベースにがっつり醤油色のスープ。旨味とコクそして少しの甘味を湛え、それらが口の中で順番に顔を出してきます。全体的にはあっさりとしていて、飲み出したら止まらない美味しさです。中毒性があるというか。
そして太麺。高井田ラーメンでよく用いられる東大阪市の製麺所「榮大號」から仕入れている麺で、太麺独特のもちもちした食感が特徴です。少しだけ芯が残る程度に茹でられていて、噛むと弾力を感じて食べごたえがあるのと、噛むたびにふわっと立つ小麦の香り。また絶品スープと一体となった時の完璧なバランスの旨さ。

鶏ガラベースにがっつり醤油色のスープ。旨味とコクそして少しの甘味のバランスが絶品。

ラーメンのお手本を見るかのような美しい一杯。

東大阪の製麺所「榮大號」から仕入れる太麺。

幅広く地元で、愛されている名店。

これぞラーメンといった見た目に、チャーシューとメンマ。ぶつ切りのネギも香味豊か。そして想像していた通り、塩おにぎりとスープの相性も抜群でした。
客層はサラリーマンから年配の方々、さらに母娘など、幅広く地元で愛されている感じ。そして何より、店主のひたむきな仕事愛を感じられる名店でした。

客層は幅広く地元で愛されている感じ。そして何より、ラーメンに対する店主のひたむきな情熱を感じられる名店だった。

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