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安威川ダム 安威川ダム

安威川ダム

あいがわだむ □大阪府茨木市
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オススメ度

都市に隣接する、ロックフィルダム。

安威川ダムは大阪府茨木市にあるダム。でも一般的に想像されるダムとは少し違って、いくつかの大きな特徴があります。それは市街地にかなり近いということと、ロックフィルダムだということです。
安威川ダムがあるのは茨木市の市街地のすぐ近く。普通は深い山間部にあるイメージですが、このダムが造られたのは山間部と都市部の境目、まさに結節点です。だから市街地から15分ほど車で走れば着きますし、市街地の高い建物からは山肌にダムが見えたりします。

安威川ダム

大阪府茨木市の市街地のすぐ近くある巨大なロックフィルダム。計画から55年もの年月を要して2022年に完成した。

計画から完成まで、55年を要した。

そのように都市部に近いことから建設地には住宅も多いため反対運動が強く、計画から完成まで長期化したダムとしても知られています。1967年の水害を機に計画がはじまり、なんとか着工できたのは2014年。交渉と準備だけで実に50年近くもかかったのです。そして2022年に完成し、翌年から供用開始されました。
主な目的は治水で、大雨による洪水の抑制のために運用されています。また今後は生活用水の確保や発電での活用も検討されているそうです。

安威川ダム

ダム上から見下ろす「ダムパークいばきた風の丘ゾーン」。手前には大きな放水路が見える。

安威川ダム 安威川ダム

ロックフィルダムの構造図。

安威川ダム 安威川ダム

堤体の上は歩けるようになっている。

土と石を山のように積み上げた、ロックフィルダム。

もうひとつの大きな特徴が、ロックフィルダムであること。一般的にイメージされるダムって、黒部ダムのように巨大なコンクリートの堤体を想起すると思います。でも安威川ダムは土と石を山のように積み上げた、ロックフィルダムという様式。川遊びの時に河原の石を並べて流れを堰き止めたりしましたが、まさにその考え方です。
安威川ダムの場合は全国的には中規模なもので、堤体の高さは76.5m、長さは337.5mとなっています。しかし都市部にあるロックフィルダムとしては、やはりその大きさは特筆すべきもの。実際にダムの上や下に立ってみると、その壮大さに圧倒されます。

安威川ダム

ロックフィルダムとしては中規模なもので、堤体の高さは76.5m、長さは337.5m。しかし間近で見上げるとかなり迫力がある。

洪水を未然に防ぐ、超巨大な建造物。

堤体の東側に無料の駐車場があり、ダムの上を歩けます。幅5mほどの道になっていて、両側に大きな石が並び橋の高欄のようになっています。そこからは下流側・上流側ともに同じ角度の斜面地にぎっしりと自然石が敷き詰められています。これらは言わば外壁にあたり、堤体の内部へ行くにしたがって岩の大きさが小さくなり、コアと呼ばれる中心は粒子の細かな土砂で固められているそうです。堤体の体積は京セラドーム大阪約2杯分もあるといい、超巨大な建造物です。この大きなダムで、洪水を未然に防ぐ役割を担っています。

安威川ダム

堤体上から見たダム湖。主な目的は治水で、大雨による洪水の抑制のために運用されている。

下から見上げると、その大きさに圧倒される。

ダムの下流側にはすぐダム下に公園が整備されています。小さな川が設けられ、水と親しめる公園。「ダムパークいばきた風の丘ゾーン」として市民に親しまれています。またここから見上げる安威川ダムの迫力は圧巻です。
逆にダムの上流側には当然、水が貯められています。でも一般的なダム湖の様相とは違います。貯められた水は想像以上に少なく、山肌が見えすぎるほど、水が貯まっていないのです。これには理由があって、安威川ダムはあくまで治水目的で、普段は水を貯めずに大雨の時だけ水を留めておくように設計されているため。だから通常時はいつもの川の流れがあるだけで、ダムの下では通常流れている川の水量だけは常に放水されています。

安威川ダム

「風の丘ゾーン」から見る安威川ダムの全景。壮大な建造物であることを、あらためて実感する。

安威川ダム 安威川ダム

スケールの大きさには、ただ圧倒される。

安威川ダム 安威川ダム

圧巻の石積みは迫力満点。

安威川ダム 安威川ダム

パーク内には人工の小川が流れる。

安威川ダム 安威川ダム

西日と道路橋が作った光と影。

大雨の時にだけ使われる、巨大な放水路。

もし大雨になった場合、風呂の水が溢れ出すように放水する流路がダムの東側に設けられています。これがまた壮大な規模のコンクリート構造体。ダム堤体と同じような角度で流れるような形で、例えばガンダムとか鉄人28号用に造られた巨大な滑り台のようです。しかしここを水が流れる時は水害の危険性が高まっている時なので、願わくば流れることがない方が良いのです。本当はその様子を見てみたい気持ちもあるのですが。

安威川ダム

放水路の巨大さにも圧倒される。元々ある川の水流を維持するため、その分の水は常に放流されている。

安威川ダム 安威川ダム

巨大な滑り台のような放水路。

安威川ダム 安威川ダム

放流時に水量を調整する設備。

「ダムパークいばきた」は、市民憩いの場。

また安威川ダム周辺は豊かな自然が残されたエリアでもあるし、また都心部から近いこともあり憩いの場として公園が整備されています。先ほどの「ダムパークいばきた風の丘ゾーン」に加えて、上流側には「ダムパークいばきた」のメインゾーンがあり、パークセンターや芝生広場、ドッグランなどが整備されています。また2025年には420mで日本一長い吊り橋「The Bridge 420」がオープン。これからもますます楽しみな安威川ダムエリアです。

安威川ダム

安威川ダムの上流側には「ダムパークいばきた」のメインゾーンがある。日本一長い吊り橋「The Bridge 420」に注目。

安威川ダム 安威川ダム

「ダムパークいばきた」のパークセンター。

安威川ダム 安威川ダム

伸びやかな雰囲気の芝生広場。

安威川ダム 安威川ダム

ドッグランなども設置されている。

安威川ダム 安威川ダム

市民の新しい憩いの場となっている。

photo.

アクセスマップ

詳細情報

名称 安威川ダム
所在地 大阪府茨木市大門寺
問い合わせ先 072-648-2260 | ダムパークいばきた
休業日 -
料金 -
駐車場 無料駐車場
公式サイト https://www.city.ibaraki.osaka.jp/kikou/toshiseibi/hokubuseibi/menu/aigawadam/index.html
wikipedia https://ja.wikipedia.org/wiki/安威川ダム
食べログ
トリップアドバイザー https://www.tripadvisor.jp/Attraction_Review-g1023516-d12918751-Reviews-Aigawa_Dam-Ibaraki_Osaka_Prefecture_Kinki.html
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