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本家尾張屋・衣笠丼 本家尾張屋・衣笠丼

本家尾張屋・衣笠丼

ほんけおわりや・きぬがさどん □京都府京都市
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オススメ度

風景を想像しながらいただく、京の郷土料理。

京都の名物料理と言えば、おばんざいや京漬物、湯豆腐や鱧料理など多くの和食が挙げられます。千年の都であり、多くの食材が集まった地。また地元の特産として育まれた京野菜など、京都だからこそ集められた豊富な食材を使ったさまざまな料理が楽しめます。そんな中、衣笠丼という聞き慣れない料理がありました。調べると基本的には卵とじのどんぶりなのですが、鶏肉の親子丼でもなく、豚カツのカツ丼でもなく、乗っかっている主役は油揚げ。とてもシンプルなどんぶりなのです。

本家尾張屋・衣笠丼

創業550年を超える、蕎麦の老舗名店。

衣笠丼が食べられるお店はたくさんありますが、今回は烏丸御池にある「本家尾張屋」でいただきます。京都でもかなり有名な蕎麦屋で、なんと創業は1465年。室町時代に尾張国からやってきた初代が始めた店は、もう550年以上続いているのです。元は菓子匠だったそうですが、江戸時代中期以降は蕎麦屋としてもその名を轟かせてきた名店です。
昼前に着いた時にはすでに行列で、30分ほど並んでようやく入店できました。京町家をそのまま使った店内は、ほとんどの席が2階にあります。和の風情をたっぷり感じる雰囲気で、BGMなども一切ない静かな店内で、落ち着いてゆったりと過ごせます。

本家尾張屋・衣笠丼

シンプルな見た目は、まさに郷土料理。

周りは「天せいろ」を注文する方が多い印象でしたが、今日は初めから「衣笠丼」と決めての訪問です。プラス料金で小椀の蕎麦をつけられるので、それを注文します。
運ばれてきたのは意外に大きな丼鉢と、かけ蕎麦。天かすと漬物。ちょうどのサイズでお盆に収まっていて、見た目が美しいです。お目当ての衣笠丼にはトロトロの卵とじがかかっていて、よく見ると確かに油揚げが顔を覗かせています。そして緑鮮やかなネギがたくさん。見た目は完璧です。見たことない、まさに郷土料理。

本家尾張屋・衣笠丼

口の中で、三位一体となる旨味。

短冊切りの油揚げは、甘辛く煮込まれて美味。ふわふわの卵、そしてシャキッとした食感の残るネギと一緒にいただきます。混ざり合うそれらをまとめるのは、さすが蕎麦の名店ならではのお出汁。強くもなく、弱くもなく、絶妙なさじ加減で油揚げと卵とネギとご飯をまとめ上げます。まさにハーモニーというか、口の中で三位一体となる旨味が素晴らしかったです。
また小椀でいただいた蕎麦も絶品。この日は北海道の音威子府産の蕎麦だそうで、喉の奥で感じる繊細な小麦の香りを楽しみました。また地下水で作るというこだわりのダシがまた美味。さすが蕎麦の名店だけあって、ものの見事に舌鼓を打たされました。卓上に置かれている七味唐辛子も、京都の老舗「七味家」のもの。これも是非試してみてください。

本家尾張屋・衣笠丼

想像してみる、夏の衣笠山に積もる雪。

衣笠丼の発祥は定かではないそうですが、金閣寺のそばに衣笠山という山があります。夏の衣笠山に積もる雪が見たいという宇多天皇の願いを叶えるため、山頂に白い絹を被せて雪に見立てたという逸話があり、その様子と似ていることから衣笠丼と呼ばれるようになったのだとか。卵が黄色いのでなかなか山には見えないのですが、確かにネギの青さとその上にかかる半熟の卵はそのように見えるかもしれません。
ちなみに卵でとじないどんぶりは「木の葉丼」と呼ばれ、こちらも本家尾張屋でいただけます。

本家尾張屋・衣笠丼

歴史と伝統と技が、結びついた銘菓も。

本家尾張屋はまた、その起源がそうであるように和菓子でも有名です。メニューにも並びますし、お土産に買うことも出来ます。代表的な銘菓は「蕎麦餅」と「蕎麦板」。蕎麦餅は江戸時代から続く人気商品で、蕎麦板は蕎麦粉をふんだんに使った煎餅です。本家尾張屋のルーツ、蕎麦屋としての伝統と技が結びついた銘菓なのです。1階での会計時にぜひ、購入してはいかがでしょうか。

本家尾張屋・衣笠丼

photo.

アクセスマップ

詳細情報

名称 本家尾張屋・衣笠丼
所在地 京都府京都市中京区車屋町通二条下る仁王門突抜町322
問い合わせ先 075-231-3446 | 本家尾張屋本店
休業日 1月1日・2日
料金 -
駐車場 -
公式サイト https://honke-owariya.co.jp/
wikipedia -
食べログ https://tabelog.com/kyoto/A2601/A260202/26000657/
トリップアドバイザー https://www.tripadvisor.jp/Restaurant_Review-g298564-d7717575-Reviews-Honke_Owariya_Main_Branch-Kyoto_Kyoto_Prefecture_Kinki.html
LAST VISIT 202306

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