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教育塔 教育塔

教育塔

きょういくとう □大阪府大阪市
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慰霊の想いは、やがて未来を創る。

教育塔

本町通を東に向かう時に、以前から大阪城公園にチラッと見える塔が気になっていました。そして大阪歴史博物館を訪ねた時、その上層階からも森に囲まれて堂々とそびえる様子を見て気になり、その足で塔に向かいました。その塔は教育塔といいます。なかなか聞き慣れない雰囲気の名称に、何か理由があるような予感もありました。
教育塔は大阪城公園の南西端にあります。四角錐の塔ですが、上部は平坦になっており、その頂部には相輪のような装飾が施されています。高さは約33m、コンクリート造のどっしりとした安定感がある塔です。表面は花崗岩の石張りで、日差しを浴びた時にその白さが際立っています。また正面に大きく「教育塔」と文字が掲げられて、独特のオーラがあります。基壇部は横に長い建物になっていて、正面に青銅製の扉があり、その左右には彫り込みのレリーフが飾られています。

教育活動中に亡くなった方々の、慰霊碑として。

教育塔

最初はてっきり、例えば教育思想のシンボル的な塔とか、崇高な教育理念を掲げるための塔なのかなと思っていました。しかし足元にある案内板を読むと、それらとは違って、教育に関わりながら亡くなった方々の慰霊碑であることを知りました。
発端は1934年に近畿地方を襲った室戸台風でした。その日、児童が登校した後に大阪に大きな被害をもたらした室戸台風。暴風と高潮が市内各地の学校を容赦なく襲いました。当時はほとんどの学校が木造だったため多数の校舎が倒壊してしまい、数百名の児童や先生が亡くなってしまったそうです。そのことから慰霊碑として1936年、大阪城公園内に建てられたのが教育塔なのです。その後も教育関連で殉職した方々を合葬するようになりました。阪神淡路大震災や東日本大震災などの地震災害、また学業中の不慮の事故などで亡くなられた方々が、毎年10月に行われる教育祭の時に合葬されています。

子供たちの、未来のために。

教育塔

そんな意義を知るにつれ、見上げる教育塔は純真で崇高な威厳を放つように映ります。秋の青空を背景に、真っ白に照らされた教育塔は清々しいコントラストを描いています。基壇部のレリーフには生徒を守る教師や、教育を施す様子が描かれていて、こちらも明るい日差しに洗われて凹凸が際立っています。悲劇の後に教育塔が建てられると同時に、大阪の学校は次々に鉄筋コンクリート造の校舎に建て替えられていったそうです。建築から90年以上が経ちますが10年ごとに大規模な補修が続けられていて、凛とした姿が保たれています。そしてこれからも子供たちが安全に、安心して育っていけるように、教育塔はその象徴として存在していきます。

photo.

アクセスマップ

詳細情報

名称 教育塔
所在地 大阪府大阪市中央区大阪城3-3
問い合わせ先 06-6755-4146 | 大阪城パークセンター
休業日 -
料金 -
駐車場 有料駐車場
公式サイト http://www.kyouikutou-jtu.jp/
wikipedia https://ja.wikipedia.org/wiki/教育塔
食べログ -
トリップアドバイザー https://www.tripadvisor.jp/Attraction_Review-g14127623-d18966628-Reviews-Kyoiku_Tower-Chuo_Osaka_Osaka_Prefecture_Kinki.html
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